石原さとみさんが主演し、子どもが失踪した母親を体当たりで演じていることで、話題となっている映画『ミッシング』。
石原さとみさんといえば、可愛さや綺麗さが武器の女優さんですが、これまでの印象を大きく覆した演技で、映画賞のノミネートは確実とも言われています。
今回は、そんな映画『ミッシング』で、失踪した娘は見つかるのか、犯人や結末について詳細にネタバレを踏まえて書いていきます。
映画『ミッシング』あらすじ
まずミッシングのあらすじについて、公式ホームページより引用すると以下の通りです。
とある街で起きた幼女の失踪事件。
あらゆる手を尽くすも、見つからないまま3ヶ月が過ぎていた。娘・美羽の帰りを待ち続けるも少しずつ世間の関心が薄れていくことに焦る母・沙織里は、夫・豊との温度差から、夫婦喧嘩が絶えない。唯一取材を続けてくれる地元テレビ局の記者・砂田を頼る日々だった。
そんな中、娘の失踪時に沙織里が推しのアイドルのライブに足を運んでいたことが知られると、ネット上で“育児放棄の母”と誹謗中傷の標的となってしまう。
https://wwws.warnerbros.co.jp/missing/
予告編は、「なんかまためちゃくちゃひどいこと書かれてんだけど」という沙織里の、ぶっきらぼうな一言から始まります。
「そんなに嫌なら見なきゃいいだろ」という豊（青木崇高）に対し、見ずにいられないんだよ、という沙織里。夫婦のすれ違う気持ちが映し出されます。
美羽（有田麗未）が失踪してから、ずっと取材を続けてくれている地元テレビ局の記者・砂田は、中村倫也さんが演じます。
砂田には、局の上層部から、沙織里や、美羽失踪時の最後の目撃者である沙織里の弟へ世間の関心を煽るような取材をするように、指示が出てしまいます。
映画『ミッシング』弟・土井圭吾（森優作）は犯人なのか？
映画『ミッシング』では、沙織里の弟である圭吾が犯人であるかのように話が進んでいきます。
森下美羽（有田麗未）が失踪したきっかけとなったのは、叔父である土居圭吾（森優作）と一緒に公園で遊んだことでした。いつもなら、一緒に公園で遊んだ後は、自宅まで圭吾が送って行っていたのですが、その日に限って送らなかった圭吾。
その後、美羽は行方不明になり、帰宅した森下豊（青木崇高）がそれに気づき、沙織里と圭吾に必死に電話をしますが、二人とも電話に出ませんでした。
沙織里はその時間に何をしていたかというと、推しのアイドルグループ「BLANK」のライブに行っていたのです。その日は、沙織里がBLANKのライブに行くために、圭吾が美羽を預かっていて、その後に起きた失踪事件なのでした。
圭吾は、砂田裕樹（中村倫也）をはじめとするテレビ局の取材に応じますが、取材時の焦ったような、何かを隠しているような挙動不審さで、テレビ局のスタッフからも、犯人なのではないかと疑われてしまいます。また放送を見た視聴者からも、犯人なのではないかと疑われてしまい、職場であるコンクリ会社では、決まっていた現場に行くのを社長から止められてしまいます。
見た目の不潔さや部屋の散らかり具合も相まって、見れば見るほど怪しく見えてくる圭吾。
結論からいうと、圭吾は犯人ではありません。
美羽を預かった日に、公園で別れた後、職場の先輩に誘われて裏カジノへ行っていたのです。
なので、圭吾は豊からの電話に出られませんでしたし、美羽と別れた後はずっと自宅にいたと嘘をついていたのでした。
映画『ミッシング』犯人は？美羽（有田麗未）は見つかるのか？
映画『ミッシング』では、美羽が失踪して３ヶ月後から話がスタートします。映画の中で、美羽は見つかるのでしょうか？
結論から言いますと、美羽は映画の最中には見つかりません。そして、犯人もわかりません。
美羽も見つからず、犯人もわからず、事件なのか事故なのかもわからず、何の手がかりもないまま、映画は幕を閉じます。
この結末は、賛否両論あるようです。商業映画としてお金を払って見に行くのなら、ハッピーエンドにしろ、バッドエンドにしろ、何らかの結論が欲しいところですよね。
ただ、私はこの映画を見たときに、まるでドキュメンタリーを見ているようだと感じました。
この映画を見て思い起こされるのは、山梨キャンプ場女児失踪事件です。あの事件は、鎖骨の骨が見つかり、女児が亡くなっている可能性が高いことは判明しましたが、マスコミの取材に顔出しで真摯にお母さんが答えていたところや、ネットでの誹謗中傷に対し、中傷した人物が起訴されたことなど、この映画のモデルになっているのではと思うほど、似ている内容が多かったです。
子どもの失踪事件はニュースでたまに見かけますが、そのニュースの裏で、その子どもの家族は、こんなにも救いのない時間を過ごしているのかと、初めて実感しました。
ニュースに対して、「かわいそうだな」とは思っても、ここまでの時間を過ごしているとは想像できていませんでした。
映画『ミッシング』では、失禁までする石原さとみの演技が強烈。映画賞総なめか？
映画『ミッシング』では、石原さとみさんの体当たりの演技が話題ですが、石原さんはこの映画の中で失禁するシーンも演じています。
それは、美羽が見つかったとイラズラ電話がかかってきたシーンです。
予告編では、「本当ですか！？」という石原さんの声だけが出ており、美羽が見つかるのか？と期待を持たせるような作りになっています。
実際は、その「本当ですか！？」という声は、イタズラ電話に対するもので、沙織里（石原さとみ）と豊（青木崇高）は急いで警察署へ行くのですが、そこで電話がイタズラであったことを知るのです。
警察署で、警官からそんな電話はしていないと聞かされた時の、石原さんの真っ赤になって目を見開いて、全身を震えさせて、どこを見ているのかもわからないような表情は、目に焼き付いて離れませんでした。
慟哭を上げる沙織里は、崩れ落ちそうになるのを豊に支えられます。
イラズラ電話がかかってきた時は、ちょうど砂田裕樹（中村倫也）ら、テレビ局のクルー達が取材に来ていた時だったので、その場には少し離れたところから砂田が携帯でカメラを回していましたが、失禁した沙織里に気づくと、すぐにカメラを止めました。
その後、その映像を見たカメラマンから、「なんでここで止めるんですか！？」と聞かれる砂田でしたが、「いいんだよ！！」と怒鳴ります。砂田も、報道マンとしての自分と、自分の良心との間で、葛藤しているのが伝わるシーンでした。
石原さとみさんは、この映画で日本アカデミー賞などの映画賞にノミネートされるのは必至だと思います。映画賞の発表が楽しみですね。
映画『ミッシング』予告編での「その先にある光へ」の光とは何か
美羽の失踪事件が解決しないまま幕を閉じるミッシングですが、予告編にある「その先にある光へ」とは、何を表しているのでしょうか？
私は、以下の４点だと思います。
・美羽ちゃんと公園で遊んでいたのに、３００m離れた自宅まで送らなかった上に、違法カジノに行っていたことを隠すために嘘をついた沙織里の弟。その弟との仲が、改善される。（事件から２年半以上経って、初めて弟が、沙織里に対して謝罪した）
・沙織里夫婦に、酷い誹謗中傷を繰り返していた男が刑事告訴された。
・美羽と同様に行方不明になった女の子が見つかって、その女の子の母親が、美羽を探すお手伝いを申し出てくれた。
・沙織里が、行方不明になる前の美羽と同じように、小学校に通う子ども達に対して、通学路で横断歩道を渡る補助をするボランティアを始めた。事件のこと、自分のことで精一杯だった沙織里が、２年の時を経て、人のために何かしようと思えるようになった。
まとめ
映画『ミッシング』で娘は見つかるのか？犯人や結末は？について見ていきました。
・土井圭吾（森優作）は犯人ではない
・森下美羽（有田麗未）は見つからない
・犯人につながる手がかりも見つからない
・事件なのか事故なのかもわからないまま、映画は幕を閉じる
石原さとみさんといえば、現在公開中の映画『ラストマイル』で、ドラマ『アンナチュラル』と同じ設定で出演されていることも話題ですよね。
映画『ラストマイル』については、こちらの記事をぜひご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました！
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